糖尿病専門外来とは

糖尿病とは

糖尿病は、血糖値が高くなる病気です。
体内のインスリンという、血糖値を下げる働きをするホルモンが不足したり、うまく働かなくなったりすることで起こります。
近年、食生活の欧米化などにより、糖尿病患者様が増えています。
怖いのは、糖尿病は初期の段階では自覚症状がないことが多いということです。
そのため、健康診断などで早期発見することが大切です。
糖尿病を放置すると、さまざまな合併症を引き起こす可能性があります。
しかし、早期に発見し、適切な治療を受けることで、合併症を予防し、健康な生活を送ることができます。

糖尿病の症状

糖尿病が進行して起こる合併症

糖尿病は、一見すると静かな病気ですが、放置すると体の中に小さな爆弾を仕掛けられているようなものです。
血糖値が高い状態が続くと、血管が傷つき、以下のようなさまざまな合併症を引き起こします。

動脈硬化（脳卒中・心臓病）

長年、血糖値が高い状態が続くと、血管が傷つき、硬くなってしまいます。
この状態を動脈硬化と言います。
高血圧や高コレステロールも加わると、血管はさらに傷つきやすくなり、心臓病や脳卒中を起こすリスクが高まります。

網膜症

網膜症は、目の奥にある、カメラのフィルムのような役割をする組織です。人は網膜に当たった光を感知して景色として認識します。
高血糖によって、目の奥の網膜の血管が傷つき、うまく光を取り込めず、視界がぼやけてしまうことがあります。
やがて、進行すると目が見えなくなり失明します。大切な景色が見えなくなってしまう前に、定期的な眼科検診を受けることが大切です。

腎症

腎臓は尿を作る臓器であり、無数の細い血管が集合して成り立っています。高血糖状態が続くと、細い血管が徐々に損傷されていきます。
進行すると、腎臓の老廃物を排出する機能が低下し、最終的には透析が必要になることもあります。
この合併症は自覚症状がないまま進行することが多いため、早期発見には定期的な腎機能の検査（検尿や採血など）が重要です。

神経症

糖尿病は、足に様々な悪影響を与えます。
まるで靴下がきつくて足が痺れているような感覚や、熱いものが冷たく感じられるといった、不思議な感覚を覚えることがあります。
また、足に傷がつきやすく、なかなか治らないこともあります。
これは、神経が傷ついているために、痛みを感じにくく、傷に気付きにくいからです。
最悪の場合、足の壊疽（えそ）と呼ばれる状態になり、足を切断しなければならないこともあります。